あおいグリーンとその世界観について

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宮崎あおいはグリーンがかっている。その名に反して。


世界観を創るということに興味がある。紀里谷和明監督の映画「CASSHERN」はその興行収入の高さにも関わらず世間の評価は低かったらしい。しかし、僕は「CASSHERN」の世界観が大好きで、後に再評価されたということを知ってもそれが当然だという気がした。宮崎あおいは「CASSHERN」には出ていない。ただ、世界観の話がしたかっただけだ。最近、自分が宮崎あおい好きとして認識されているように感じるが、彼女自身よりもむしろ彼女の周辺の世界観が好きだと言ったほうが正しい。


人として見ていない感覚がある。芸能人と付き合いたいだとか結婚したいだとか夢見る人は多いかもしれない。しかし自分に関して言えば、宮崎あおいに対してそのような感情はない。LINEのキャラクターが大好きでもコニーやブラウンと付き合いたいだとか結婚したいだとか思わないだろう。それと同じだ。もしかしたらジェームズはアリだという人はいるかもしれないけれど。


そもそもテレビや映画に出ている人は実は実在しないんじゃないかという妄想を抱えている。人生において病的な原因により何らかの妄想から逃れられない時期があった。しかし、芸能人が実在しない妄想は、どんなに健康でも消え去ることはない。上戸彩なんて、本気で存在しないと思っている。剛力彩芽は、まあ、存在するかもしれない。


リエーターが映像や写真で女優を撮るとき、もともと期待されている世界観で撮るのか、逆にそれを裏切るのかという選択を迫られるのだと思う。グリーンがかった宮崎あおいをブラック気味に仕立てたのがオリンパスのコマーシャルだ。それが僕にオリンパスに対する取っつきにくさを感じさせる。だからパナソニックのカメラを使う。パナソニック綾瀬はるかの透明感をそのまま表現している。


宮崎あおいのグリーンと同じような感じを受けるのが、堀北真希のブルーだ。彩度と明度が近い気がする。宮崎あおいの彩度と明度をそのままに、色相だけを100°ほどシフトさせると堀北真希になりそうだ。ただ決定的に違うのは、堀北真希はブラック気味に撮っても違和感のない世界観が構築できるという点だ。もしかしたら、と言うよりも多少想定はしていたのだが、宮崎あおいよりも彩度がもう少し低いのかもしれない。


彩度が低く明度の高いこの2人を出したことで、そのようなカラーが好みだと思われるかもしれない。しかし、食べ物の好みはまったく違っていて、彩度が高めで、もっと言えばシャリの上にネタが乗っている感じが好きだ。回転寿司の世界観はすばらしい。スシに混じってフライドポテトが回っていても許される世界。アカデミー賞を送りたい。そしてその世界に包まれながら、スシが食べたい。